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教えてドクター!
Q&Aコーナー

院長がやさしく教える医療コラム
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櫻林 耐 院長

日本腎臓学会認定 腎臓専門医 / 日本循環器学会認定 循環器専門医

皆様からよく寄せられる素朴な疑問や、日々の生活で気をつけていただきたい腎臓病・糖尿病の食事療法について、分かりやすく解説します。

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腎臓病・塩分
生活習慣病
フットケア
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減塩ってなんでそんなに大事なの?

A

減塩は、高血圧から腎臓のフィルター(糸球体)を守り、腎臓の寿命を延ばすために最も効果的な方法です。

塩分と血圧・腎臓の関係
患者さんのイラスト 患者さん

先生、いつも『塩分を控えましょう』って言われますが、なぜ腎臓が悪くなると塩分を制限しなきゃいけないんですか?理由がわかるとやる気が出るのですが…

院長アイコン 櫻林院長

塩分を摂りすぎると血液中の水分が跳ね上がり、高血圧を引き起こします。これによって腎臓の繊細なフィルター(糸球体)が壊れてしまいます。減塩は、このデリケートなフィルターを強い圧力から守るための直接的な予防策です。

美味しい減塩の方法は栄養士とも一緒に見つけられますので、無理なく一歩ずつ取り組んでいきましょう。

慢性腎臓病(CKD)ってどんな病気?原因や症状について詳しく知りたい!

A

慢性腎臓病(CKD)は成人の5人に1人がかかる国民病です。一度進行すると元に戻らないため、健診での早期発見と生活習慣の改善・適切な治療で進行を食い止めることが重要です。

慢性腎臓病(CKD)のステージと予防
患者さんのイラスト 患者さん

先生、「慢性腎臓病」ってニュースなどでもよく耳にしますが、具体的にどんな病気なんですか?痛かったり、目立つ症状が出たりするんでしょうか?

院長アイコン 櫻林院長

慢性腎臓病(CKD)は「ゆっくりと腎臓の働きが低下していく病気」の総称で、重症度が1から5までの5段階に分かれています。

実は、軽い段階(ステージ1〜3)ではほとんど自覚症状がなく、腎臓に痛みを感じることも殆どありません。ステージ4になると怠さ、浮腫み、食欲低下、貧血などの「尿毒症症状」が現れ、最終的なステージ5に至ると生命維持のために透析などの腎代替治療が必要になります。尿の泡立ちや濁りで気づくこともありますが、早期発見には健康診断での「検尿異常」や「クレアチニン値」「eGFR(推定糸球体濾過率)」のチェックがとても役立ちます。

患者さんのイラスト 患者さん

自覚症状がないまま進んでしまうのは怖いですね…。実際にはどれくらいの方がかかっている病気なんですか?

院長アイコン 櫻林院長

実は、日本人の成人の「5人に1人(約2,000万人)」が慢性腎臓病だと推定されています。

特にご高齢の方で多く、放置すると腎臓だけでなく心筋梗塞や脳梗塞といった「心血管病」のリスクも大きく高まることが分かっています。そのため、現代では予防と早期治療が必要な「国民病」として、早期の対策が呼びかけられています。

患者さんのイラスト 患者さん

5人に1人も!そんなに多くの方が…。何が一番の原因で腎臓が悪くなってしまうんですか?

院長アイコン 櫻林院長

原因の第1位は「糖尿病(糖尿病性腎臓病)」、第2位は高血圧などが原因の「腎硬化症」、第3位が「慢性腎炎」です。

昔は慢性腎炎が一番多かったのですが、生活習慣病や高齢化に伴い、現在は糖尿病や高血圧に起因するものが大部分を占めています。その他にも、痛風、膠原病、お薬による障害、尿路の閉塞、反復性腎盂腎炎など様々な要因が関係しています。

患者さんのイラスト 患者さん

もし慢性腎臓病だと診断されたら、治療で元通りに治すことはできるのでしょうか?

院長アイコン 櫻林院長

残念ながら、腎臓の組織は一度ダメージを受けると再生せず、元の状態に戻すことはできません。

だからこそ、早期に発見して原因を突き止め、食事や運動などの生活習慣の改善と、適切なお薬で「これ以上悪くならないよう進行を食い止めること」が治療の主な目標となります。早く対処を開始すれば、透析(末期腎不全)への移行や心不全・脳卒中の発症を防ぎ、元気に過ごすことができますよ。

フットケアってただの爪切りと違うの?

A

専門フットケアは、感覚が鈍くなった足の傷や血流をチェックし、将来の足の切断(壊疽)を防ぐ重要な医療予防です。

フットケアが必要な理由
患者さんのイラスト 患者さん

透析のフロアで『フットケアが大事』とよく聞きます。家で自分で爪を切るのと、クリニックで専門のケアを受けるのとでは、何が違うんですか?

院長アイコン 櫻林院長

糖尿病や腎不全(透析)の患者さんは、足の血流が滞りやすく、さらに神経の麻痺により傷やヤケドに気づきにくくなります。その結果、小さな傷からあっという間に細菌が入り、化膿して「潰瘍」や「壊疽」へと発展してしまう危険があります。クリニックでの専門フットケアは、ただ爪を切るのではなく、あなたの足を失うリスクを未然に防ぐための重要な医療予防です。

当院には専門研修を修了した専任スタッフが常駐していますので、安心してお任せください。

血圧の薬は一度飲み始めたら一生やめられない?

A

血圧の薬は血管や腎臓を守る「盾」であり、生活習慣が改善すれば医師の判断のもとで安全に減薬・卒業できます。

血圧の薬との付き合い方(2つのルート)
患者さんのイラスト 患者さん

健康診断で血圧が高いと言われました。薬を勧められましたが、血圧の薬って一度飲み始めると、一生飲み続けなければいけないと聞いてためらっています。

院長アイコン 櫻林院長

血圧の薬は、血管や心臓・腎臓を保護する「盾(プロテクター)」としての役割を持っています。「一生やめられない」というのは誤解で、減量や食事などの生活習慣が改善すれば、安全にお薬を減らしたり中止したりすることは十分可能です。

最も危険なのは、下がったからといって自分の判断で急にやめることです。血圧のリバウンドによる脳卒中や心筋梗塞を防ぐためにも、やめるときは必ず医師と相談しながら安全に進めていきましょう。